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JRET SERIES / SMALL ORC / PIT ORIGINAL

JRET30

24kWクラス 小型ORC(オーガニック・ランキン・サイクル)発電装置
未利用熱を、確実な電力へ。

PIT開発・製造 完全オイルフリー設計 空冷一体設計(ACC含む) PCS・系統連系・制御まで統合

JRET30とは

「未利用熱を資産に変える。」
JRET30は、Power Innovative Technology(PIT)が設計・開発・製造する24kWクラスの小型ORC発電装置。 温泉熱・工場排熱・低圧蒸気など、100℃前後の低温熱を安定した電力へ変換する。

国内唯一の空冷システムと、完全オイルフリー技術の融合。10年以上の過酷な実証で鍛えた「現場仕様」のORCとして、設置自由度と保守性を最優先に設計している。

開発ストーリー(要約)

見捨てられた低温熱を、現場で使える電力に変える。JRET30は、そのための「設備として成立するORC」を目指して設計した。

序章:低温熱は、まだ資源になり切っていなかった

100℃以下の温水は長い間「捨てる熱」だった。私たちはOTEC(海洋温度差発電)の発想に触れ、低温熱を“電力に変換する技術”として捉え直した。 以降、実証・試作・改良を積み重ね、現場導入に耐える小型ORCへ収束させてきた。

なぜ「25kW級」なのか

ORCは万能ではない。サイクル効率の特性上、発電量の約10倍規模の熱量が必要になる。 だからこそ熱源のボリュームゾーン(温泉熱・産業排熱)から逆算し、現場で回収性が成立する出力帯として20kW前後に最適点を置いた。

差別化点は「心臓部」に集約される

ORCシステムは、タービン発電機、循環ポンプ、熱交換器、タンク、配管というシンプルな構成だ。 構成がシンプルだからこそ、性能と信頼性を決める“心臓部”はタービン発電機になる。 私たちは供給責任と長期運用を前提に、国産・自社開発を選び、オイルフリー設計で保守負担とトラブル要因を削減する方向に舵を切った。

<技術詳細(ORCの仕組み/国産タービン発電機・オイルフリー軸受/凝縮器の選択:水冷・空冷のメリット・デメリット)はTechnologyへ。 温泉発電・産業廃熱の事例と提案パターンはSolutionへ掲載する。>

ORCとの出会い

開発ストーリーで触れた「見捨てられた熱」を資産に変えるという問いは、OTEC(海洋温度差発電)との出会いから具体的な現場課題へ変わった。 机上ではなく実証現場で、施工・運用・系統連系まで含めた“設備としての成立条件”を鍛え続けてきた。

2011–2014:久米島OTEC 実証で現場要件を獲得
現地調査、発電機・系統連系盤の製作、現地工事、試運転を経て2014年に完成。 低温熱利用の魅力と、運用・施工・系統連系の現実を一式で体得した。
自社開発:高速発電機(心臓部)の開発・試作・製品化
高速発電機用途として設計・試作・評価を重ね、製品仕様へ収束。 長期運用を前提に、供給責任を自社で握る方針を固めた。
2014–2017:プロト機「JCMD」でシステム開発(JRET30の基礎)
試作機として運用・保守・耐久を前提に検証と改良を反復。 その成果が、現在のJRET30のORC設計の基礎になっている。

ここで得た結論はシンプルだ。止まらないこと、直せること、供給を続けられること。 JRET30は、この優先順位を一切崩さない。

技術の系譜

JRET30は、OTEC実証から始まる現場経験と、国産高速発電機の開発、そして試作機JCMDでのシステム検証を経て、設備として成立する小型ORCへ収束させた。

久米島 OTEC 実証設備
2011–2014
久米島 OTEC:実証から「現場要件」を掴む
  • 2011年:プロジェクト開始、現地調査
  • 発電機・系統連系盤の製作
  • 現地工事・試運転
  • 2014年:実証設備として完成
低温熱を「資源」として扱う視点と、運用・施工・系統連系の現実をここで学んだ。
自社製 高速発電機の開発(ステータ)
自社開発
国産高速発電機:開発 → 試作 → 製品化
  • 高速発電機用途として自社設計・製作
  • 試作評価を重ね、製品仕様へ収束
  • 長期運用を前提に供給責任を確保
ORCがシンプルだからこそ、性能と信頼性を決める「心臓部」を国内で握る。
試作機 JCMD によるシステム開発
2014–2017
JCMD:試作機でシステム開発(JRET30の基礎)
  • 試作機としてシステム開発・改良
  • 運用・保守・耐久を前提に構成を最適化
  • 成果がJRET30のORC設計の基礎となる
JRET30 製品版(小型ORC)
製品版
JRET30:実証・試作を“現場の設備”へ収束
  • 運用性(止まらない/直せる/供給できる)を最優先に仕様を固定
  • 空冷一体設計・オイルフリー設計で保守負担とトラブル要因を削減
  • 熱源条件に合わせて提案設計し、導入判断を高速化
ここから先は「この現場で回るか」を具体化するフェーズ。仕様・適用熱源・導入プロセスへ続く。

Core Technology:独自の3つの優位性

完全オイルフリー設計

軸受に潤滑油を一切使用しない高速回転タービン。 オイル交換不要、フロン再生不要。 シンプルさが、保守工数と運用コストを大幅に低減する。

国内唯一の空冷システム

冷却水設備を必要としない独自の空冷コンデンサー(ACC)。 水資源の確保が困難な山間部や温泉地、工場排熱シーンにおいて、 圧倒的な設置自由度を提供する。

国産自社開発の責任

心臓部のタービン発電機を含め、国内自社工場で製造。 海外部品に依存しない供給と、長期運用を見据えた迅速な技術サポートを重視する。

適用熱源

基本仕様(参考)

仕様は熱源条件・冷却条件・設置制約により最適化する。ここでは代表値を示す。

定格出力約24kW
冷却方式空冷式(水冷も選択可)
作動流体R1224yd(Z)(低GWP冷媒)
設置屋外対応
保守性オイルフリー・フロン再生不要

導入判断のポイント

  • 熱源:温度・流量・運転時間(連続/間欠)
  • 冷却:外気条件/冷却水の有無(空冷・水冷の選択)
  • 用途:自家消費・売電・系統連系条件
  • 設置:据付スペース・搬入・騒音・保守アクセス
条件が分かれば概算試算は短納期で提示可能。「この現場で回るか」を最初に潰し、勝てる案件だけを高速に前へ進める。

導入プロセス

  1. 熱源条件ヒアリング(温度・流量・運転時間・冷却条件・設置制約)
  2. 発電量・回収性の概算試算(運転モード/自家消費・売電)
  3. 基本設計(ユーティリティ・電気保護協調・配置)
  4. 製作・据付
  5. 試運転・系統連系・運用引き渡し

未利用熱を、電力へ。

熱源条件(温度・流量・運転時間)が分かれば、概算試算から最短で提案可能。 「この現場で回るか?」を最初に潰し、勝てる案件だけを高速に前へ進める。

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